『島からの便り』by亀仙人・宮古島

昼は漁師 夜はバーテンダー

いざり漁

「お勘定お願いします」 「もうお帰りですか? ゆっくりしていけばいいのに・・・」と 笑顔の裏にはガッツポーズ これで早く“いざり漁”に行ける!と 心の中はウッシッシ・・・であった 大急ぎで家に帰って 車のエンジンを掛けたが 何回も途中で止まってしまうのであった やっぱり38万の中古車はダメかぁ〜? それでも何とか大浦に着いて さぁ 1ヶ月ぶりの出陣である 前回 学習したので 真っ暗な大浦でも迷わないんだモンねェ〜 昼間に下見もしておいたし安心だ・・・ いつものようにコンスタントにエビを獲って歩いていると 3cmくらいの穴に青白い物が・・・ 「?」 あ〜っ・・・「タ タコ獲り・ハンター!」 海に潜る時と違って道具を持っていないので困ったが 今までの経験を元に ナイフ一本で取り出す事もできたのだ・・・ 素晴らしい!アンタはエライ! 感動した! ヘヘン!とご機嫌になって 今度は逆方向の航路際まで行くと 今度は大きなカニがいた! おーし!今日は絶好調だぁ〜・・・と 足で甲羅を押さえて 後ろからカニをつかもうとしたら 痛ってェ〜ッ! 深夜の大浦に響く大声で 驚いて腰を抜かして立てなくなったウツボが2匹! 慌てて逃げ出したイワシが100匹! オシッコをちびったワシが1人である! コイツは初めて見るカニの種類で ハサミの大きさは 金槌で叩かないと割れないくらいの堅さだった・・・ 味もガザミとは違って 毛がにのように肉が付いていてとても美味しかった! その後も2匹見つけたんだが 挟まれた恐怖心でビビってしまい 逃がしてしまったのである・・・あ〜根性ナシ! タコも程よいサイズで 柔らかくて美味しかったのである! 今回の“いざり”の後の食卓は 実に豪華でありました・・・ホ〜ホッホッ!